こんにちは、ソコジです!
アガベ好きの方々も最初は
パリーって一体何種類あるの?同じようにしか見えないから見分け方が知りたい!
と一度は戸惑うポイントではないでしょうか
観察しなければ見分けがつきにくい種類でも、好きになったからにはよく知りたいですよね
今回は私も大好きなパリーの種類とそれらの特徴をふまえた上で見分け方を書いていこうと思います
和名の吉祥天ってどれのこと?
英名ではパリー、和名を吉祥天と呼びますが、インターネットで検索するとどれが吉祥天を指しているのか不明瞭ですよね
結論、どうやらパリー・ホーチエンシス(parryi var. huachuensis)を吉祥天と和名で呼ぶようです
パリーの分類はパリー・パリー(parryi ssp. parryi)とパリー・ネオメキシカーナ(parryi ssp. neomexcana)の亜種に分岐しています
パリー・パリー(parryi ssp. parryi)は3つの変種に派生し、ホーチエンシス(parryi var. huachuensis)、トランカータ(parryi var. truncata)、コウエシー(parryi var. couesii)がパリーの種類です
ECサイトでは前者を吉祥天と呼んでいる場合や、後述の変種も含んだいわゆる「パリー系」を吉祥天としていることも
ややこしいので図解するとこんな感じに
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2022/09/parryi-1024x465.png)
さらにはパリー・チワワと呼ばれるものもあり、そちらはまだ未分類とのことらしいです、難しいことだらけですね
吉祥天錦、ライムストリーク、オリザバなど斑入りも含めるとなお複雑に
厳密な分類はチタノタ含め議論されることも多いのかもしれません
まだまだ私も勉強中の身ですので、誤った表記があればご指摘いただけますと幸いです
パリーの種類一覧と特徴
パリー・ホーチエンシス
噂の吉祥天です
ホーチエンシスの葉はやや丸みを帯びているため、トランカータと酷似しています
ですが子株だと見分けは相当難しいですね
しかし出回っているものの画像を比較するとその丸みをつける角度に若干の違いがあることが分かります
鋸歯は鋭く真っすぐに伸びているのも特徴で、後述するトランカータとの区別ポイント
こちらの品種に薄い緑の中斑が入ったものが下図の吉祥天錦です
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1111-1024x683.jpg)
パリー・トランカータ
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_4717.1-1024x768.jpg)
トランカータの一番はやはり葉先の丸みが大きいところです
ホーチエンシスも同様に葉は丸みがありますが、トランカータの方がより丸みが強く出ます
またホーチエンシスとの区別するポイントは鋸歯の形がトランカータの場合ウェーブが現れるのも特徴
鋸歯の色も赤黒く、他のパリーとの違いがあります
トランカータに黄色い斑が入っているものはライムストリークと呼ばれ、希少性が高く大変高価で取引がされています
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
パリー・トランカータ ライムストリーク
上記のトランカータに外斑+中にシュシュッと斑が入っている個体が多くあり、私が育てているものもそのような斑の入り方をしています
希少価値が非常に高く、いまだに高値で取引されており、大株を見ることもまだ稀です
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1125-1024x683.jpg)
パリー・コウエシー
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_4714.1-1024x768.jpg)
パリーの中でも葉の幅が狭いのが一番の特徴でしょうか
子株の時点でもその特徴は表れており、丸みが強いトランカータと比較するとそれがよく分かります
葉色はシルバーグリーンで、先端の鋸歯は鋭く真っすぐに伸び黒いのが特徴です
まとめ
アガベは同種の中でも見分けが難しいものがパリー以外にも多くあります
その中でも今回は私が大好きなパリーのご紹介させていただきました
今後のアガベライフの一助になれば幸いです
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2021/09/blog-eyecatch-americana-300x158.png)
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2022/02/blog-eyecatch-echinocactus-grusonii-300x158.jpg)
![](https://ryutaro-diy-fire.com/wp-content/uploads/2022/02/blog-eyecatch-Dragon-toes-1-300x158.png)
コメント
コメント一覧 (2件)
ソコジ様
はじめまして
記事を拝見させていただき勉強させていただいております。
質問があるのですが、もし、よろしければご教授願います。
アガベ パリーの種類について学名で表すと「Agave parryi Engelm.」の表記と「Agave parryi subsp. parryi」の表記は、別の品種ということでしょうか?
それとも「Agave parryi Engelm.」は、アガベ パリーの全体を表していて「Agave parryi subsp. parryi」は、その中の一つの亜種?ということでしょうか?
植物について勉強中でして愚問をしていると思われますが、よろしくお願いします。
Sayabo様、コメントありがとうございます。お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
身に余るお言葉をいただき、大変恐縮です。お問い合わせいただいた件、少し調べさせていただきました。
Webページ等で学名表記された「Agave parryi Engelm.」は「Engelm.さんが命名したAgave parryi」という意味合いのようです。
「Engelm.」北アメリカの植物学者George Engelmannが命名者の表記の際に使用していたもので、パリー以外にも多くの植物の命名者としてEngelm.の表記がありました。
従って、パリー全体を表すときは「Agave parryi」で問題ないかと思います。その中の一つの亜種として「Agave parryi subsp. parryi」がある、という認識です。
George Engelmann
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3
私もまだまだ勉強中の身で、このような勉強の機会をいただきありがとうございます。
ブログの更新頻度は遅いですが、是非また見に来ていただけると嬉しいです。